スマホ依存は情弱を加速させる
プログラミング教室第2期も2ヶ月が終わりました。
プログラミングに関してできる人とできない人の差がある程度出てて、可能な時間でクラス分けるだけでなく、最初に簡単な実装テストをして、レベルで分けたほうが良かったかな、とも思っています。
実装はできるけど言語化(レポートで説明する)が弱い人や、プログラミング力はあるものの数学的な考え方になると詰まる人、真面目過ぎて時々融通が効かない人、色々です。ただ、学ぶ時に1番重要なのは失敗を恐れないことだと思います。
アメリカの語学学校で先生に言われて未だに残ってるのは「Learning is making mistakes.」的な言葉です。ロシア人の美人でメチャクチャ厳しいナディアという先生でした。間違ってもいい、積極的に発言しよう、間違った時にこそ学ぶことが多い。失敗を恐れるな、ということを習って、日本人が特に学習において苦手な部分だな、と思いました。わかってるかわかってないかは伝えないと講師にはわかりません。わからない時に何がわからないかを言語化して、自分の中でできないを理解することは非常に大事なことです。わからないけど、周りにわからないと思われるのが恥ずかしい、だから、黙ってる、となると負債が雪だるま式に大きくなってついていけなくなります。何故なら、理系は、特にCSは知識の積み上げです。下にあるものがわからないと上を積んでも簡単に崩れてしまいます。
それを避けるために毎週課題を出してもらって出来具合で理解度を図ろうと思ったのですが、1/3の人が無言で課題を提出しないという事態が発生しました。出してくれた人には苦手な部分を重点的に次の課題で補足したりとか試みましたが、提出のない人は全くわかってないと判断せざるを得ません。これも日本人の悪いところですが、完璧に、もしくは全部解けないと提出しようとしないところです。どこまでできて何に引っかかったか、それがわかれば次の授業で取り上げられます。質問もなく提出もないのでは何に引っかかったかもわかりません。努力は見せないと0と判断されます。努力しない人間を助けようと思う人はなかなかいないのではないでしょうか。努力してもできなかったなら、その苦悩が伝わればそれでいいんです。教える側として1番良い生徒は頑張る生徒、そして、努力して成長する生徒です。自分の一言で引っ掛かっていた壁を乗り越える瞬間を見るのは教育者にとって何より嬉しいことだと思います。
学習において1番ダメなのは理解できてないのに質問ができない状態です。理解できない時、何がわかってないか言語化することが大事です。自分の理解度を客観的に見て、ここがわかってないと伝えてもらえれば細かく教えるのですが、質問がないとわかってると判断して先に進みます。課題もできてるのかな、と思ったら、前日に無理です、とか提出自体なかったり…。
人は学ぼうという意志さえあれば何歳でも学べます。学習して1番の瞬間はわからないことがわかった瞬間だと思います。そのためには自分に厳しく、失敗を怖れないことが大事です。山を登るのは大変かもしれない。でも、頂上では息を飲むような風景に感動することができる。そのために、多少大変な課題でも挑み続けて欲しいな、と思います。
今回はスマホの話。ちなみにPixel2買いました。お手伝いに行ってる会社の検証端末で国内キャリア向けの端末もいじってますが、やっぱり純正はいい。日本のキャリアが関わった端末は親切の押しつけが満載で、そりゃ海外で勝負にならないや、と思いました。
スマホで人の脳は停止する
最近、スマホ子守と言われたりしますが、子供にスマホを与えて静かにさせて自分もスマホで遊んだり、子供のプログラミング教室もあって、小学生がスマホを電車でいじってたりしますが、2時間の学習効果が消える! やってはいけない脳の習慣 (青春新書インテリジェンス)という本があります。スマホを利用してる子供が2時間勉強しても全く勉強してない子供より成績が悪かった的な話です。
この辺は脳科学的にも実証されてることで、スマホ利用後は脳の前頭前野が麻痺したような状態になって、理解力や判断力が落ちるそうです。だから、同じだけ、もしくはそれ以上勉強しても学力にならない。この領域はギャンブルとかでも活動が低下するみたいですが、要は中毒症状です。電車でスマホに夢中な人が降りる人を無視して出るのに邪魔なところで周りも見ずに通せんぼしてるのは、この辺の脳の活動が低下して判断力を失っている状態です。歩きスマホも同様ですね。通常、広がって歩いたら、広がってる方が避けるのに、避けるどころか、人にぶつかっても操作を続ける人がいっぱいいます。完全に脳が機能を失ってます。また、同じことを繰り返す状態は脳が働かないので、ソシャゲーのクエストループ状態は脳が停止してる状態です。脳は使わないとその脳番地が弱っていきます。最近ではスマホで買い物する人も多いですが、アフィリエイトの嘘ランキングやAmazonの売れ筋から欲しいと誘導されて買い物をしてる状態も脳科学的には思考停止してるらしいです。自分で判断してるつもりでも判断を作り出されて考えずにそれに従ってる状態。脳科学に興味ある人は↓も面白いです。
つまり電車でも移動中もスマホをいじってる人は常に脳が働いてない状態です。これが1日2時間とかなってくると若くても脳が変形したり痴呆状態になったりするらしいです。デジタル認知症ってやつですね。
スマホが使える≠情弱じゃない
こんなにスマホを使いこなしてるのに、なんで情弱なんだ、というスマホ中毒の人がいそうですが、ユーザーとしてのスマホ利用は電子機器に詳しいわけでもなんでもありません。特にiPhoneは思想的に直感的に理解できるUIを心掛けてるので、バカでも使えるようになっています。バカどころか2才児ですらゲームや動画を自分で見れるとかよく聞きます。スマホアプリ開発者的には普通の話ですが。情報を得られる状況にあるのと情強であることは別の話です。それはデジタルディバイド的な話です。情報は集めることに価値があるわけじゃないです。情報を適切に短時間で収集し、それを整理して、アウトプットする、もしくはアウトプットできる状態に噛み砕くことでやっと血肉になります。そもそもが、ここのタイトルの通り、ネット上はゴミ情報だらけです。
しかも、ネットユーザーが増えてから結構経つので、古い情報もいっぱい混ざってます。ここの前にアメブロで書いてた記事が去年の秋頃からタグランキングに入ってるようです。1年以上前のT社のプログラミング教室に関する記事ですね。ランキングに入れてもらって毎日70アクセス位きてるようなのに申し訳ないのですが、1年以上昔の記事が今になってそんなにヒットするのもネットの情報が新鮮でない証拠です(Googleのアルゴリズムが変わってステマ記事より僕のエントリーがヒットしやすくなってるのかも知れませんが)。
ネットで情報を探してて、まとめサイトをはしごして(よくある、リンクから一覧に飛ばされて、リンク探してやっと記事につくとか)結局、一般人の裏取りもない情報に辿り着くとかよくあると思いますが、それは正直、情報収集にすらなってない気がします。そんな愚かなことを歩きながらして、その方が効率いいとか言ってる人はもう、デジタル認知症状態でスマホに依存する理由を作りたいだけのように感じます。また、小さい端末に視線を集めてる状態も脳が停止する条件に合致するようで、電車の例だと、せめて駅につく度にホームの駅名とか車内の状況を見るなどして視覚情報から脳の動きを活性化させた方がいいと思います。たまに、結構降りてガラガラになってるのに、自分の周りだけ異常に人がいて全く動かないときとかありますよね…僕はプライベートスペース広いこともあり気持ち悪いので逃げますが。スマホと紙で同じ情報を見た場合、紙の方が圧倒的に理解度が高いとかって調査結果もあります。スマホは画面上で文字や画像が移動するので、その視覚情報を処理するので脳がフル稼働になって、理解して咀嚼する余力ないようです。やっぱファーストビューって大事みたい。
情報を扱うということ
情報は玉石混交でなんでも良いから集めれば良いわけじゃありません。特にネットで本当に重要な情報がゴミみたいな情報に隠されています。アフィリエイト詐欺とか情報商材とか簡単に月100万稼いだ、みたいな詐欺情報に躍らされるのは情報を集めて処理できない人が陥る落とし穴です。普通の人には見えてる落とし穴なんですが、情報を処理できない、周りが見えない人は穴が丸見えでも落ちるわけです。ネットで貴重な情報を得ようなんて掃き溜めで鶴を探しているようなもので、結果として折り鶴見つけて喜んで後でがっくりくるという。情報を得たいなら、本が1番です。校閲で誤字脱字や事実関係を確認して、Peer Reviewで情報の信憑性を確認した上で出版されています。毎日情報が更新されるような、某プログラミング教室の教材のような、質が悪いから直さなきゃいけない状況はそうそう起きません。ネットの情報は9割は間違ってる、というか不正確と思ってもいいでしょう。
また、情報は正しい情報を集めて、整理整頓して、しっかり理解して自分の論理回路に組み込むのが大事です。電車とか移動中は普通の人は情報を整理する時間に当てますが、電車でずっと、歩きながらもスマホをいじってる人は情報を整理したり、深く理解する時間はないでしょう。インプットし続けているので、どんどん情報が素通りするだけ。ゲームだとしたら情報すら入らず、脳の思考を整理したり、深く考える経路がどんどん細くなっていきます。調査によるとスマホ中毒の子供は脳が変形していたそうです。この辺はコミュニケーション不足も原因ですが。今、2人組で電車に乗っててもスマホなしには会話も進まない人達がいて、本当に怖いです。
満員電車や歩きながらスマホを使う人はこれと同じような現象が起きてると言われています。情報をひたすら入力して、情報の整理や熟考しない。情報への欲求だけが強くなってどんどん考える力がなくなって、学んだり判断する回路が抑制された状態が続く。情報を得てるのにどんどんバカになっていく状態です。判断力がどんどん落ちているので、それに気づかないし、中毒症状で何かしらの正当化も行われる。
そもそも人前でスマホをいじるのは恥ずかしいこと
先日、プログラミング教室に向かう途中でフリフリのフードの付いたピンクに水玉模様の…要するにパジャマの子とすれ違いました。横断歩道渡ってコンビニまで行くだけだから、ということでしょうが、土曜の13時前です。個人的には人前でスマホをいじってるのは、公道をパジャマで歩いてるのと同じように見えます。ゲームをやってる時の自分の顔を見たことがあるでしょうか?漫画で吹き出してる時とか。本来そういうのは家でプライベート空間でするもので、公の場で見せるべきものではないです。会社の機密情報の混ざったメールを見るとかもありえないですね。前述の様に、人が降りた車両でスマホに夢中で移動せず圧迫して来てるのが偶然取引先の人だったらどういう印象を受けるでしょうか?そもそもが、電車に乗ってて、すぐに返事しなきゃいけない状態って、乗車中に遅延が発生したときくらいですよね。待ち合わせでも、乗る前に乗車の車両がわかれば到着時間わかります。それを乗車前に伝えておけば、車内で連絡来ても見る必要ないし、混んでて見れなかったと言えば済むだけの話。相手から遅れるって連絡が来ても、降車後で十分だし、早く着くと連絡があっても、自分が頑張っても電車は早く着きません。乗車中にしきりに連絡を取るのは要は自分が段取りの悪い人間と主張してるようなものです。ただのSNS依存の部分も強いですが。
正直な話、自分はスマホの魅力で本場で勝負したいと思ってアメリカに渡ったこともあるので、スマホが広まった結果の、今の惨状がかなりつらいです。皆さん、スマホに考えることを移譲せず、便利なツールとして上手く付き合って下さい。便利な技術も依存すると人をバカにする悪魔の誘惑になります。
新年のご挨拶
今年は3月頃の手術後になりますが、プログラミング教室の本格始動(2〜3月に正規募集しての状況次第では事務所借りるかも)や、各種先端技術を使った開発も進めていきたいと思っています。このブログも技術者以外でも楽しめるような内容で、せめて月1では更新したいな、と・・・
そんな残念な嘆きからですが、2018年もよろしくお願い致します。
少しでも歪んだ情報に警鐘を鳴らして、より良いネットの世界を作っていけるように尽力したいと思います。また、色々面白いことを一緒にやってくれる人も募集しようかと思っています。