渡るネットは嘘ばかり

元文系、米国大学院CS修士号持ちITエンジニア。自称エンジニアが撒き散らすゴミを少しでもキレイにしたい

DIVE INTO CODEのレビュー(2018年版)

このレビューはDIVE INTO CODEに通った体験ではなく、もし卒業生が面接に来た場合にどういう評価を現場の人間がするか、という観点で書いています。
通った時にどういうサービスを受けられるか確認したい場合、教室の公式ページと他のレビュー(大半がアフィリエイトですが)をご確認下さい。

ちなみに実際通って検証するというのは知識ゼロから転職が成功するまでを実証して初めて意味があるので、通った人間のレビューだから価値があるというものかと言うと微妙なところだと思います。通っただけでわかるのは教室の中の様子だけで、いちばん重要な結果何を得られたかがない場合もあります。体験談を論文に例えると、論文の検証で「書いてある通りに実験はできました」だけでは意味はありません。同じ結果を再現できないと意味がないです。人というイレギュラーな存在が中心なので常に再現するとは限らないのは仕方ないとはいえ・・・いや、それ以前として失敗した論文、もしくは実験だけして結果を求めない論文を発表するような行為がそこらじゅうで起きている。数十万を払うコースの体験談で、即戦力コースであれば、開始時に想定されるレベルの生徒が「即戦力」として、未経験以上の「即戦力採用」の給与を得られる報告ができて初めて意味があります。受講生の体験談はそれが最低限です。「誰でも成功する商材」の体験談で、非常に作り込まれてよくできています、と言われても、え、結局成功したの?書いてよ!となりますよね。

未経験採用で未経験としての給与で入れたであれば、教室行かなくても結果は同じです。行かなかったら採用されなかったかも知れませんが、それは即戦力ではありません。通って書いたら信憑性があるかは別の話で、卒業した人間を判断するのは人事であり採用に関わる現場の人間です。そこで即戦力と判断されないと即戦力コースに数十万払う価値はないと思います。

というわけで、DIVE INTO CODEのページにアクセスが多いので古いレビューのままだとまずいと思い2018年版も書きます。DIVE INTO CODEの中の人も見ているのか、最初の指摘点は結構取り入れられてるし、プログラミングを教える人間としてまずい感じのCEOの発言のインタビューもリンクが死んでいたり(失言と思って公開停止したかはわかりませんが)、結構良くする意志はありそうな印象を受けます。もし、ここを見てたとしたら、カリキュラムにキツめのツッコミがある可能性があってもカリキュラムを公開してるのは印象がいいです。ちなみに、事前にカリキュラムわからないところは絶対行かないほうがいいです。内容に自信がないか内容が軽いかの可能性が高い。公開するとパクられる可能性と言っても、どうせどこも大学の授業とかを参考に立ててるか未経験者研修の経験から作ってる(こっちの可能性が高い)ので、ベースラインに差はほとんどありません。検討するのであれば、何度も書きますが、カリキュラムを知り合いのエンジニアに見せて、これやった人が応募してきたらどう判断する?と聞いてみるのがいいと思います。もしくは、希望する会社の人事に書類上の応募資格として「ここの教室を出たら中途採用で即戦力と評価されるか」と問い合わせのメールを投げるといいと思います。結構返事くれるものです。もし、未経験者採用と経験者採用がある会社なら、「この教室を出た後、どちらで応募できるか」と聞くといいと思います。結構人事の方はきちんと返事をくれるものです。その際、200万台〜600万台位まで3社くらい別の給与帯で送ってみるといいと思います。おそらく、200万未経験の扱いになる可能性が高いと思います。

プログラミング教室で人生が変わるとしたら、0からwebアプリのプロトタイプを作れる能力を身に着けて、斬新なサービスのプロトタイプを持ってビジネスコンテストでプレゼンして優勝して融資を取り付けて即戦力エンジニアを雇う、みたいなコースくらいです。
ただし、スタートアップは融資が盛んなアメリカですら大半が失敗しています。
jp.techcrunch.com
日本でスタートアップで伸びてきてるのは大半が専門知識を基にサービスを考えて始まっています。専門知識がないのであれば博打に近く、下手すると大金を得るより借金が残ります。自分一人でやればコストかからないし、少しの収入でも大金だ、と思うかも知れませんが、相手は専門家でタッグを組んできます。ビジネスを舐めないほうがいい。特許とか実用新案の知識がなかったら簡単にパクられて負けます。まず目指すなら融資を受けて専門家と組むことです。

何度も書くけど、卒業生を評価するのは、人事と現場のエンジニアです。中途採用面接では必ずこの2つのセクションの人間があなたの経歴に目を通します。

DIVE社を厳しめにレビューしていますが、基準は同じです。TECH::社はカリキュラムを出していないのでほぼ博打に近いし(EXPERTがエンジニアを目指す人向けなので、それ以外は趣味の入り口がいいところだと思います。じゃんけんアプリとか、僕が最初に見た、独学で基礎構文は身についていた生徒だと1日目でできる内容です)、カリキュラムが見えてた頃は遊びにしか思えなかったです。CodeC社もアルゴリズムやデータ構造といった最低限知っておくべき知識もリストになく、独学と変わらない、チュートリアルレベルの内容に見られ、アフィリエイトとかで露出の多い中ではDIVE社が一番まともです。結論で書きますが、対象がちょっとずれてる気がしますが…。
他社をもう少し言うとTECH::社は、〇〇商法とかで有りがちな説明を聞いた日割引的な手法を使っており、非常にやり方に危険な香りがします。有識者の友人にアドバイスをもらえない状況を作るというのは悪徳商法の典型です。手法がそうだ、というだけで、実態はわかりませんが、クリーンな教室ならば、すぐにそういうやり方はやめるべきです。点検商法とか、宗教の手口にしか見えない。まぁ、自分から行ってるけど。
悪質商法とトラブル防止法
説明会行かないと詳細わからない場合、必ずIT関係で勤務している友人と一緒に行ったほうが良いです。悪徳商法同様、自分の知らない業界の話をさも魅力的にされて割引を出されたら押し切られかねません。やりかた汚いなぁ…。まぁ、料金見たらめちゃくちゃ安いけど、書いてある内容的には4000円の本の1冊に満たない感じですね…。AIもチュートリアルっぽい。T社はブログ見てもレベルの低さがよくわかるし、素人の学生に毛が生えたメンターだらけという体験談聞いてるので、チュートリアルレベルに落として正解ですが・・・意味あんのかね。人生変わるのフレーズは変えないみたいですが、入門書の序盤レベルの内容ですよ。卒業生もエンジニアほとんどおらんですね…カスタマーサポートとか社長が知識つけるためとか。まぁ、この額なら・・・と思わせるのが危険かも知れないけど。就職できなきゃ返金で就職サポートが就職できるまでになっていて、昔アメリカであった、就職するまで卒業できないから就職率100%を思い出しました。
あと、どうでもいいんだけど、フリーランスエンジニアの画像のaltがモンテネグロでプレーしてるプロサッカー選手のものになってるけど、この教室大丈夫だろうかwwwwwコメントアウトもところどころ見えてますね…。迂闊すぎる。メンターがコピペでもしたのか?
女子高生起業家のその後もまたちょこっと作って自分で記事書いて放り投げたように見える。会社概要押してもトップにリンク貼られてたりかなり責任感のなさが丸見え…。

で、今回はDIVE INTO CODE即戦力コースです。AIコースはまた今度。

あ、どうでもいいんですが、即戦力コースのURLがfull_stackでpdfもfull_stack.pdfになってますが、全くフルスタックエンジニアではないですね。フルスタックエンジニアはインフラやネットワークも含め、全てを一人で担当できるエンジニアのことです。少なくともクライアントサイドのネイティブ開発や負荷分散やスケーリング、適切なログやアラート出力、CIのジョブ設定、DBの設計やチューニングとか、まぁ、教えない部分で倍以上の知識と経験が必要です。フルスタックエンジニアだと、業務経験で言えば早くても3〜5年、2社位経験必要な気がする。

受講スタイル

6ヶ月間のコースで隔週の週末に授業が2時間で授業と言ってもディスカッションで学びは基本的に自習ベースのようですね。自習はよくある自習用会員サイトですね。講義が昔あった気がしますが、座学評判悪いんですかね?実際人がちゃんと教える機会は必要だと思いますが。課題ができてても実際わかってるのか、ググっただけなのかは話さないとわかりません。生徒と面と向かって質問するのは大事です。また、重要な点をなぜ重要か、コードを動かすだけじゃわからない裏側の部分とか講義で話したり、読んでも理解できなかったところを確認する意味も講義にはあるんですが、自習サイトに絶対的な自信でもあるのでしょうか?大学の課題では、その課題から何を学んだかを書かせる先生もいて、本質的な理解を確認したりして、講義でフィードバックしたりしていました。コードだけでなく、過程や考え方も書かせることが多いです。アルゴリズムの授業とか、コードは擬似コードでその証明が中心でしたし。
ちなみに大学だと週3で50分ずつの授業か週2で90分の授業があり、毎週か隔週で課題の提出があるのが普通です。厳しいクラスではそれプラスでwriting(論文読んでまとめるとか、readingの教科書の問題を解いたり)が週1であったりします。機械学習とか数学的な部分で付いてこれない生徒が多いクラスは補講が数週間週1でもしくは毎週あったり、実践的なクラスはラボの時間があったりします。6ヶ月取っているものの尻を叩くのが隔週だと片手間になるので定着するかあやしいです。自分で教室をやった時は週1で2時間か週2で1時間やっていました。基本的に2日1時間のほうが定着が良いです。ホントは週3回1時間やりたかった。塾と同じくらいのペースで。毎回授業の最初は前回の項目の理解を確認する質問を…毎回できていませんでしたがなるべくしていました。結構1週間前に習ったことでも、課題に出していても重要な箇所も細部は忘れているものです。週2,3回講義で細かくリーディング→講義→課題を繰り返す大学スタイルはやはり理にかなっています。日本でも予習させますが、授業が予習を丸々なぞるだけで眠かって経験もあると思いますが、海外では予習を基に書いていないことを補足しながらが基本でした。また、生徒が積極的に質問して、教科書より発展的な内容になることも多々ありました。大学院ではリーディングは理解してきてる前提で最初から授業は応用だけのことが多かったです。ちょっとオンライン学習サービスを過信しすぎですね。チーム開発とかオリジナルアプリ開発まで質問できる独学みたいに感じます。うーん、このペースで知識定着するんですかね。あと、ペースのバランスが…最初の1ヶ月余裕すぎで最後が鬼。応用は日にちないし、終わらないでもいい想定ですかね。

それではここのトピックを見ていきます。DAY一つが授業1個分なんでしょうか?単位がよくわからない…昔の詰め詰めだった頃の名残なんでしょうか。
…書いてから思ったけど、一つ一つコメントする必要あっただろうか。

PHASE1

DAY1

HTML・CSS入門

知っておいたほうが良いですが、大雑把で十分です。デザインに関しては基本的にwebデザイナと呼ばれる人が担当します。そこに動的にデータ、例えば会員サイトならログインしてユーザー名をhtmlのタグの中に埋め込んだり、場合によっては一部の文字列を動的に赤字にしたりします。前者でHTMLを後者でCSSを使います。HTMLやCSSを0から書ける必要性というより、必要に応じて出し分けるために必要です。web制作なら基本は知っていたほうが良いです。が、0から書ける必要はありません。僕は独学でwebサイトを高校時代に作っていたので、この辺はその時に憶えました。CSSはあまり使われない時代でしたが。独学でも理解しやすい(静的なので)部分です。独学でここでつまずく人はちょっと違う仕事見つけたほうが良いです(jsとCSSがガチガチに絡んだようなものは別物)。この辺はプログラミング言語じゃなくてマークアップ言語で、表示を制御する処理の書き方ですね。ブラウザとの会話です。

DAY2

javascript入門シリーズ

jsは結構他の言語、Javaとかできたら自動的にできたりする言語です。非常に曖昧な言語。たまにタイポあっても普通に動いちゃったりします。jQuery使ってるけど、現場ではajaxで通信した結果で動的に画面切り替える場面が多い気がする。あとはタイマーとか。DOMもまぁ、動的に通信結果で更新かけるならDOMか。なんとなくスクレイピングの理解のためにやってる気がしますが。この2つは2週間かける必要あるんだろうか。ブラウザで確認できるので、課題より自分で色々いじりながら試すのがこの辺の一番の学習法な気がします。この辺までは独学でも脱落者少ないとこですね。・・・って、これだけで1ヶ月終わってんのか…。

DAY3, 4

Ruby入門

Rubyはまぁ、良いとして、コマンドは環境構築と言うか、サーバーでの処理のために知っておいたほうが良いですね。スクレイピングは要りません。現場で使うのはかなり特殊な現場のみだと思います。新人にいきなりスクレイピングやらせるところあるのかな…。スタートアップとかはグレーゾーンでやってそうだけど、クリーンなところはあんまりやらないと思います。色々リスクが高いです。自動化しても、相手がスクレイピングされるのを望んでない場合、構造が変えられる場合があります。そうすると、自動化していたのを修正しなくてはならない。難読化とかされたら終わりそう。あと、アルゴリズム入門ってなんだろう。big-O記法とか教えてる風ではない。ちなみにオンラインプログラミングテストを採用に導入してる中には計算量やメモリ使用量を指定してくるところもあります。計算量の考え方は知っておいたほうがいい。システム業界だと知らない人の方が多かったりしますが。

DAY5

イデアブレスト

これは卒業課題のためなんだろうか…何度もいいますが、プログラマが0から企画をすることはほとんど無いです。改善提案とか、エコシステムでの提案はあるけど。これで2週間分飛ぶのはかなりきつい。卒業課題あるCSの授業だと、他の課題のレポートに併せてテーマと方針を記載して先生からフィードバックがきます。基本的にテーマは先生の提供するリスト(論文とセットなのが多い)から選びます。プログラマ向けとしてでなく、ビジネスサイドの人間がプログラミングをかじるなら有用。

PHASE 2

DAY6

Rubyアルゴリズム・データ構造シリーズ

この辺はここを参考にされたのでしょうか。2017年版のレビューで指摘してた辺り。ただね、データ構造は配列と連結リストの考え方が一番大事です。次にMapのHashingかな。計算量だいぶ減らせるし。いや、最初に抽象データ型の概念を教えたほうがいいけど、なさそう。抽象データ型分かれば言語間でのデータ構造の知識的な互換性が理解できます。
抽象データ型 - Wikipedia
データ構造教えるならこれは必須。

木構造とか辞書(dictionary/map)はこの2つを使って実装されるのが基本です。連結リストの考え方は必須です。連結リストRubyにはないようですが、それなら作る課題出したら良いのに。アルゴリズムに関しては大学2年レベルでも再帰、分割統治法、貪欲法、動的計画法辺りは最低限学んでいます。その中で分割統治法の例としてmerge sortが使われるのが多いですね。merge sortは再帰も使うので良い教材です。ソートがO(n log n)になる仕組みも理解できます。アルゴリズムだけとして2週間でできることといえば再帰と分割統治法くらいでしょうか。あとは計算量の考え方か。データ構造だけとして2週間で理解できるなら配列と連結リストですかね。連結リストは3種類実装方法あるので、そこそこの課題が作れると思いますが。

ちゃんとやるとここだけで1ヶ月はかかりますね。この辺から徐々に内容が詰まり出してます。

この辺しっかりやると、企業の未経験者研修との差がつくとは思いますが。大抵の教室は触れすらしませんが、CSの学生だとかなり重要な項目です。即戦力というか、CSの技術を全体見れる人はプログラミングの基本はデータ構造とアルゴリズムと言う人が多いと思います。

Sinatraシリーズ

Sinatraって公式サイトはDomain-Specific Languageを主張してるけど、web/appサーバの集合体みたいな感じですね。サーバ起動してパラメータも取れるような。まぁ、Javaで言えばapache/tomcatを起動してjsp書くイメージでしょうか。まぁ、Railsの前に挟んだほうがいいとは思います。

DAY7

Think Like an Engineerシリーズその他諸々

これ、最初にやった方がいい気がする…。エンジニアとしての考え方をベースに課題をやって習慣づけた方がいいし、デバッグのやり方わかってれば質問し放題ってほど聞かなくても済むし、ログをちゃんと読めば大抵理由がわかる。コードの書き方とかも最初に学ばないと変な癖つくし。変数名にローマ字とか絶対やる人います。この辺の内容は、現場でOJTのところが多いかもですね。システム開発だとバージョン管理ツールは現場によって違う印象。今はgit系が多いと思いますが。僕はバージョン管理ツール系はググって自分で憶えた気がします。githubに関しては、チームで使わないと現場で勝手にmasterにpushとかしそうで怖いな。権限切ってなかったら死にます。チーム開発はオプションとのレビューもあるので、単体だとあまり意味ないです。転職活動で企業にコード見せる手段くらいにしかならない。

DAY8

大課題Railsでアプリ

この辺、画像とかも自分で用意するんだろうか。この画像を使ってショッピングサイト、とかの方がプログラミングに集中できそうですが。プログラマ向けとしてでなく、ビジネスサイドの人間がプログラミングをかじるなら有用。

PHASE 3

DAY8

Bootstrap入門

前項RailsとオーバーラップしながらなのでRails動かしながら、なんでしょうが。スタートアップとか以外だと、webデザイナとかUIチームが動き考えるので、それに沿って利用するくらいだと思います。

DAY9, 10

実務的な部分ですかね。大抵の現場だとジョインした時点で実装されてて、画像とかもコピペかモジュール化されてそうだけど、知ってるのはいいこと、という感じ。DAY8のは静的に近い、DAY10で動的なアプリになるんですかね。ここの課題でネットビジネス系の人達のサイトくらいなら普通に作れそうですね。ブログで記事管理して、フォームで問い合わせきたらメールで通知すればいい。

卒業課題

デモデイで発表するやつですかね。実務考えるならチームで、3人以上でやった方がいいと思う。githubでの共有仕方を学ぶ意味でも。

Rails応用シリーズ

DAY10までなので最後の1ヶ月は卒業課題やりながらこれなんですかね。この辺学ぶのであれば、運営側で何かしらのwebアプリの土台作ってそこに機能追加する形でアサインしてやらせたりした方がいい気がする。Twiiterになってますが、twitterログインとかその辺は新人にはやらせないので現場で求められる頃には忘れてるかもですね。この辺って中級者以上はドキュメントちゃんと読めればできるので、そこまで初心者でやる必要のない部分です。現場で経験積んでいけば任せられる時には理解してると思いますが、即戦力目指して無理に突っ込んでるのかな。パフォーマンスで正規化…うーむ、パフォーマンス考えるなら、スロークエリ見てインデックス考えるとか、そもそも、スタンドアローンでパフォーマンス・チューニングってどうなんだろ。analyzeでインデックス効いてるかとか見るのかな。正規化ってパフォーマンス目的というより、使い勝手の問題でシステムによっては正規化しすぎるとむしろパフォーマンス落ちるケースもある気がするけど。

ないけどあった方がいいトピック

連結リストとか途中で書いたのは置いといて項目自体

スケーリング

スケールには悪魔が潜んでいて、特にRubyはユーザー数の影響をもろに受けると思います。即戦力というなら、負荷試験の方法を教えて、何が起こるか、どう対処するかを教えた方がいいです。DBのパフォーマンスチューニングもスタンドアローンと違った形になると思います。ロードバランサでの振り分けとかも概念として知っておいたほうが。

セキュリティ

ログインの辺りで教えてるか見えませんが、パスワードの暗号化とか。後はSSHとかの仕組み。web技術入門で教えてるかな。もし、0から作るならセキュリティはちゃんと知ってたほうがいい。証明書周りのこととか。Rubyサニタイズとか自動でしてくれるのかな?

大規模システムの機能追加

運営で大規模システム作っておいて、実務に近いファイル数のあるシステムで改修を行ってプルリクエスト出して、とか。チーム開発をオプションで付けるとあるんですかね。多分、この辺が会社の研修やプログラミング教室と現場の大きな違いです。

総評

検索でよくかかるプログラミング教室の中ではかなり良い方。ただ、「即戦力コース」という名前は止めたほうがいいアフィリエイトをガッツリ出してるし、創業者の中にネットビジネス界隈の人間がいたのか、最初は誇大広告気味でも流入に必要という話だったのかも知れませんが、中の説明見てても卒業がスタートラインと言っていて、半年片手間で即戦力が無理なことは理解してる気はします。スタートラインなのに即戦力ってどういうことだ、という話で。流入考えてのジレンマはありそうな気はしますが、止めたほうがいい
即戦力の人って大半が努力を続けてきた人達です。現場を経験して勉強し続けてる、だいたい3〜5年で即戦力と言える(CS卒でセンスあるなら1年で十分かも)として、それだけの期間を平日毎日8〜10時間とか実務して、家とか電車で勉強してる人を相手に6ヶ月隔月のディスカッションしながら自習して太刀打ちできると思いますか?
ボクシングで例えると即戦力はA級ボクサーです。ボクシングはC級(4回戦)から始まって、4勝するとB級(6回戦)に、そこで2勝するとA級に上がります。最短でも6試合必要です。では、A級からスタートする方法がないか、と言うとあります。現在世界王者の村田諒太は金メダルの実績でA級プロテストでA級スタートです。他に井上尚弥はB級テストですが、A級ライセンスが交付されています。この辺のプロテストの相手はだいたい日本ランカーか日本チャンピオンだったりします。何が言いたいか、というと、即戦力でスタートするということはいきなりそういうところに飛び込もうとしているということです。人事としては即戦力応募できた実務経験ない人間だと、カリキュラムにない必要なことができるか、という観点で質問されると思います。自信ありますかね?

そのままプログラマ向けで行くなら「未経験スタートコース」とかにしてしまった方がいいと思います。最初から「一人でwebアプリを作る」を求められるのは社員3人のスタートアップとかだけですね。また、技術スタックが少しでも違ったら、その部分は未経験者と変わらない、という判断がされるので、研修も最初からになる可能性も高いです。未経験者で応募したら、カリキュラムの内容を、やったことを理解してるか聞かれるので、ちゃんとやってれば合格の可能性は高くなると思います。学歴とか資質ありそうな人は下手すると受けないほうが質問が簡単で未経験扱いだと入りやすいかも…。

もう一つ思うのは、現在、実務でやらないビジネス寄りの課題が結構含まれているので、現行の即戦力コースを「ビジネスコース」として最初に書いたようにスタートアップで自分で起業してプロトタイプを作ってビジネスコンテストで融資を得て、を目指すとか、既に企業で働いてる、プログラミング経験のない企画や役員がより業務をスムーズに価値あるものにするために受けるコースにしてしまえばいいと思います。その観点だとすごく良いコースだと思います。
それをするなら、「未経験スタートコース」はビジネスコースと組んで最終課題をやれば実装に集中できるし、大規模システムを触る時間も作れると思います。

CEOがプログラミングをかじったビジネス寄りの人だから、いいとこ取りをしようとして、結果としてビジネスに寄ってしまっている気がします。

更に言うとwebデザインコースも作って、htmlとかcssはそちらがメインで担当して、プログラマが利用する箇所では受渡しとかするとより実務に近づくとは思います。

個人的に向かうといいと思う方向

新人向け研修

前回書いたように、未経験者歓迎のシステム会社では新人研修でほぼ同じ内容をやります。プログラミング教室に通うならプラスアルファの何かがないとプログラマを目指す人間が通う意味がないと思います。前述の通り、ビジネスに振り切って、現状をビジネスコースにしたり、色んな会社と組んでビジネス部分を少し実務に寄せて新人研修として売り込むなら価値の高いコースだと思います。研修の場合、毎日時間を使えるので3ヶ月でいいかと。現状、自分がJavaで受けたのとの差分はあまり感じというか、差分の部分は3ヶ月になると詰め込み過ぎな感じですね。しっかり身につけるなら1日8時間4ヶ月でちょうどくらいだけど、4ヶ月研修させるのはきついから、新人に任されない部分は削って良いかも。ちなみに、助成金が使えるはずなので、内容がいいなら企業と組むのはいいと思います。TECH社は昔この方向でやってた気がします(今は知らない)が、正直TECH社の研修の内容で現場に出て来られるのは辛い。DIVE社のカリキュラムは技術スタックが合うのであれば良いと思います。

20代30代の転職でいきなり高給を得られると思わないほうがいい

ネットビジネス界隈の人を見ると特に思いますが、20代30代で楽して金持ちになりたい、的な人がすごく多いですよね…。それできる仕事は大抵がグレーゾーンです。真っ当な方法であれば、結局優秀な人間がそこに流れ込んで、楽して稼ぎたい志向の人間は結局あぶれます。優秀な人間が入ってこないところは天国ではなく、地獄の入り口なので、優秀な判断力ある人間は敬遠する、ということです。今だけを考えてる人間との思考の違いですね。グレーゾーンは大半が自分の幸せ、金稼ぎを重視してる人が多くて、顧客が幸せになる可能性が低い、社会貢献度の低い仕事が中心です。お客さんに騙された、畜生!と思われたり、無駄な金と時間を使った、と思われるような仕事をしたいですか?また、そういう仕事は消費者センター等に苦情として上がり、法規制で稼げなくなる可能性も高いです。「消費者センター 情報商材」「消費者センター アフィリエイト コンサル」とかで調べると事例がいっぱい上がります。
アフィリエイトやドロップシッピングに関する相談が増加!−「簡単に儲かる!」? インターネットを利用した“手軽な副業”に要注意−(発表情報)_国民生活センター
2009年で問題になってたんだから、いい加減動けよ感。
20代に増えている!アフィリエイトやドロップシッピング内職の相談−友人を紹介すると儲かる!?借金をさせてまで支払わせる事例も−(発表情報)_国民生活センター
2015年にマルチ化してる…
アフィリエイト・ドロップシッピング内職(各種相談の件数や傾向)_国民生活センター
今年はこれか。

20代30代は自分の人生の、人としての形を作る時間です。努力しましょう。努力して作った芯は簡単に折れません。40歳くらいになると積み上がった経験や知識は財産となり、かなりの確率で高給になります。楽して稼げる業界でホントに稼げても、法規制で稼げなくなったら無職だった人と同じ扱いを受けます。むしろ、詐欺まがいの商売してた人、という扱いですね。逆に言うと、20〜30代で努力しなかった人は50代以降とかで本当にひもじい生活になると覚悟しておいた方がいいです。

もし、会社員として一発逆転でIT業界に転職したいのであれば、アメリカの大学からIT企業への就職をお薦めします。アメリカの大学高いので費用準備することになりますが、コミュカレ2年安く通って3年に編入できればそこまでかからないです。また、優秀な人なら返済不要の奨学金をもらいながら学べます。で、アメリカのIT企業は新卒はないのでいきなり中途ですが、年収10万ドルは普通です。4年で年収10万ドルの会社員になるなら、日本でコツコツ努力するより早くないですか?また、海外では年齢を聞かれないので(resumeに年齢があると落とした時差別と訴えられかねないから止めてくれと言われる)30代からITに移るならこれがベストだったりします。

とはいえ、英語がネックになるので、大抵の人は入りやすいシステム会社に未経験で入って、経験を積んでより難しい高給の業界に移ってを繰り返すのがいいと思います。

最後に

いい加減アフィリエイトとか、一部のセンスいい上手く言った人間の声だけ取り上げたインタビュー止めませんか?
正直、プログラミング教室としては優良な部類です。幹部にネットビジネスどっぷりの人間がいるのか手法がマイナスになるやり方多すぎます。真っ当な人間が胡散臭いと思う手法です。流入はあっても、ネットビジネス系とか一発逆転志向の人が中心になって、本気で転職の人が避ける状態になりかねないです。まともな人、センスあってリテラシーある人は褒めてる記事にだらけでほぼアフィリエイトついてる、というのがわかったらそこは避けるでしょう。金を握らされてるジャッジは採用しない、という基準です。自発的に感想をもらってもいい評価中心になると判断したなら、ASPを通したアフィリエイトは打ち切って、雑誌広告とかTVCMに踏み切ったほうが良いです。現状、真実の体験談がアフィリエイトに埋もれてしまっている。アフィリエイターはモラルのない人間が多く(楽して稼ぎたい、自由になりたいなどと、社会のためより自分を重視する人が多いのも一つの要因か)、仕組みをわかってる人間からするとマイナスの印象を持たれるような宣伝の仕方をします。検索で絶賛が並んで、一時期、プログラミングわからないの丸出しでプログラミング以上に何故かCEOを絶賛してたし。ちょっとその頃宗教観ありました。
コストはかかってもちゃんとした広告や、例えば、なにか有名人とか企業とタイアップして宣伝した方がいいです。何度も書いてるけど、アフィリエイトと相性が悪い(目的も違うし、受講生の目的を評価できない人が大抵書くことになる)ので、プロからすると、なんでこの人達が評価してるの?卒業生全然わかってないなぁ、となり、人事周りの人間から逆に悪い印象を持たれてマイナスになる可能性もあります。

そろそろ健全化進めても良い教室なようには感じます。